病院のあるべき姿を描くことはこの病院が地域で果たす役割を明確にすることであり、地域住民に対する約束として“地域に愛される病院”を目指す必要があります。
また、これは職員に対して病院のめざすべき方向性を示し、職員の行動規範としての役割も果たします。
働きやすい業務フローとは効率的に業務が行えて生産性が高い仕組み・やり方のことであり、“職員地域に愛される病院”を目指すことと同義と考えます。
また、この“働きやすい業務フロー”は建物・情報システム・物流システムの三位一体の施設環境とも密接にかかわっています。
三位一体の施設環境とは、業務環境を構成する「建物」「情報システム」「物流システム」の3要素が融合し、働きやすい業務フローを支える仕組みに最適化されていることをいいます。
なお、この3要素の検討は働きやすい業務フローの検討後に行うことがポイントです。
医療事業の特性上、医療サービスを途切れさせることなく新しい病院へ移転することが求められます。
特に、電子カルテ等の情報システムや医療機器等の稼働、患者の移送については細心の注意が必要です。
引越し準備委員会の立ち上げを支援したり、各種ベンダーや引越し業者との情報共有化を図り機器・備品の設置スケジュールを最適に調整するなど、スムーズな移転を総合的にサポートします。
建設事業は大きな投資を伴うことも多く、病院経営にとって大きなインパクトを与えるため、病院経営の永続的を担保するには、その投資規模や額について慎重に検討することが必要です。
そのためには、「医療」「施設環境」「事業性」の3要素が全体最適化された病院(経営にやさしい病院)を目指すことが重要と考えます。
資金調達手法については固定化したり世の中の流行に惑わされることなく、その事業リスクを適切に評価してその事業にとって最も安全なファイナンス・ストラクチャーを組成する必要があります。
通常のコーポレート・ファイナンスから資産の流動化までを視野に入れ、その事業に最も適したファイナンス・ストラクチャーの構築を提案します。
建設事業を進めるためには大きな資金が必要であり、外部金融(融資等)が必要となるのが一般的です。
金融機関からの融資を受けるには、融資判断に必要な投資計画や人員計画、収支シミュレーション等のさまざまな資料を提出する必要があります。
投資計画に関する資料作成のみならず、人員計画や収支シミュレーション等の資料作成についても支援を行っており、必要に応じて金融機関との打合せに同行、説明等についてもご協力しています。
病院が完成し運用が始まると外部環境の変化などによりさまざまな経営判断を求められることになります。
経営判断をより確実なものとするためにも信頼できる相談パートナーを持つことは非常に重要と考えます。
建設事業に関わった顧客病院とは建設後もメンテナンスだけでなく、経営面のサポートも行っています。
さまざまな情報提供や院内勉強会の開催等を支援したり、必要に応じて経営分析や経営相談を行うなど、病院経営を継続的にサポートしています。
近年、医療機器の高度化により医療現場のニーズの多様化されており、その導入には高度な知識が必要です。
また、地域連携の推進で病院機能の専門特化が進むため自院の医療機能に見合った医療機器選定が不可欠で、さまざまな情報に基づいた総合的な判断が必要です。
当社は自社専門チームにより、病院機能に合った機器選定から、建設工事の進捗との整合性を図りタイムリーな機器設置まで総合的に支援します。
新しい建物を検討する上で先進的な取組み事例や運営がうまくいっている病院等を見学することはとても参考になります。
あらゆる類型の病院の施工実績があり、さまざまな分野での先進事例や運営の好事例について把握しているため、病院機能に合わせた見学先のご紹介が可能です。
設計は「企画設計」「基本設計」「実施設計」の3段階に分けられます。ともに建設する建物に必要とされる性能を抽出・整理・表現するものですが、段階が進むにつれてより詳細になっていくイメージです。
また、施工段階では「工事監理」として、建物が図面通りに施工されているかをチェックしますが、これも設計業務の一つです。
企画設計では計画される建物の建設地に、今回計画する建物に必要な機能の概要を落とし込み、整備に関する大きな方針を決定します。
大まかな規模計画と投資額の目安を決定するとともに、建物の景観やイメージの共有も行います。
基本設計では、企画設計で合意された概略の方針をもとに、各種関連法規に合致した計画に落とし込みます。
企画設計から図面がより具体化されていくイメージです。そのため、各部門の要求を確認したり、類似建物の見学などをもとに建設する建物のイメージをより詳細に図面化していきます。建物の空間や外観イメージにおいても、外部計画の具体化やコンセプトの共有化を図っていきます。
実施設計では、基本設計で作成された図面やパース等をもとに設計段階で要求される性能をまとめ上げていきます。
使い勝手をより具体的に設定して、実際使用する材料・設備・什器備品・医療機器・情報システム関連などを総合的に検証していきます。
投資額を詳細に算出するための資料もこの段階で作成します。