第53回日本病院・地域精神医学会を聴講して その3「アディクション医療と地域連携の現状」 

アディクション、依存症。この言葉も比較的耳にすることが

多くなったように思います。

実際に知人の家族がアルコール依存症の治療を受けて自宅に

戻ってきたところだったり、

友人の友人がギャンブル依存症で苦しんでいるという相談を

受けたりもしました。

依存症にもいろいろあると思いますが、このセッションで

改めてアルコール依存症、薬物依存症、そして

ギャンブル依存症の現状について学ぶことができました。

 一番ドキッとしたこと、それは

依存症の患者の自殺リスクが高いこと、でした。

最も自殺率が高いのが薬物依存症、その次にギャンブル依存症、

そしてアルコール依存症の順とのことでしたが、それは依存症が

ひどくなるほど、家族や友人との良好な関係が崩れ、

社会的信用もなくしてしまい、精神的にも孤立無援になるから

なのでしょうか。

 アルコール依存症治療に取り組むドクターも、

薬物依存症治療に取り組むドクターもそれぞれに

解毒治療は最初の一歩に過ぎない、とおっしゃっていたのが

とても印象に残りました。

アルコール依存症の専門病棟のドクターは、

「病院での治療は、フルマラソンに例えれば、競技場の中で

ウォーミングアップをしている状態で、

本番は競技場の外に出てから始まるのです」

とおっしゃっていました。

 断酒会やAAなどの存在を耳にしたことはあっても詳しくは

知りませんでした。

今回はMACの方やダルクの方のお話を聞く機会があり、

私自身も励まされました。

私が落ちこぼれでくよくよしがちだからでしょうか?

でも、そんな私がはげまされたのですから、

当事者や御家族の方にとって、同じ痛みを分かってくれる

立場の人からの励まし、希望のもてる将来の姿を見る事、は

何よりも大きな励ましになるのではと思います。

いろいろな組織があるようですが、克服した患者さん同士のつながり、

また家族会の支えは本当に大切だと思います。

 MACの方のお話では、最近は卒業後の就労の場が減ってしまった

とのことです。

このような活動を持続発展させていく上でも就労支援が

今後の課題となりそうです。

 家族の支援が大切と書きましたが、

家族へのケア・支援も治療のプロセスの中で重要な位置づけを

占めていると伺いました。あるアルコール依存症治療病棟では、

家族が休息するための一時的な入院を受け入れているとの話は

非常に納得できました。

  またギャンブル依存については、問診でギャンブルについて

意識的に聞きださなければ、うつ病等の影に隠れてしまいがちだという

問題提起や、薬物依存症の治療はアルコール依存症の治療に比べて

司法問題が絡んだり、患者自身の治療意欲の維持などの面で

難航しがちな為、専門的に取り組む病院が少ないそうですが、

アメリカで開発された非常に有効性の高い治療プログラムがあり、

タイやマレーシアでは既に標準治療として高い効果を上げている

との報告もありました。

 

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