HOSPEX JAPAN2010 日本慢性期医療協会セミナー 「誤嚥性肺炎は手術で治療を目指せる」~安全な在宅療養を獲得するために~

HOSPEX JAPAN20101117日から19日にかけて、

国際展示場で開催されましたが、

併設の日本慢性期医療協会のセミナーが大変興味深かったので報告します。

 

「誤嚥性肺炎」よくあることかもしれませんが、

言葉を知っているので分かっていたつもりでした。

けれども、その予防のためにどんな処置が行われているのか、また、

誤嚥性肺炎を予防するために介護者にかかる負担などについて、

きちんとわかっていなかったことを、今回のセミナーを受講して

初めて気がつきました。

 

まだ家族の介護を経験していない私にとって、

これからのことを考える上でも非常に参考になりました。

「誤嚥性肺炎の予防はリハビリで」という考え方は、

軽症や中等症の患者さんには有効であっても、

重篤な患者さんには適用できず苦しんでいる方が

多くいらっしゃることを知りました。

胃ろうからの栄養が逆流してしまったり、

食物を食べなくても唾液や鼻汁が気管に入ることが防げず、

重篤な肺炎となってしまう現実を何とかできないのか

ということがテーマのセミナーでした。

 

声帯閉鎖術という外科的な手術でそれを解決できる

という発表は驚きでした。

本来、食道と気管が交錯していることが誤嚥性肺炎を

起こさせている点に注目して、

気管を声帯のところで閉鎖して気管切開を行うというものです。

従来は声帯を閉鎖することによって声を出すことができなくなる

という弊害がありましたが、いろいろな工夫でその点も

乗り越えられる余地があるとのことでした。

 できれば両親には元気で長生きしてほしいと思っている一方で、

自分が年老いたときに、気管切開や胃ろうを選択したくない、

というのは矛盾した思いなのかもしれません・・・。

 いままで目を背けてしまっていた部分について学べたことも

良かったのですが、中でも特に、大原綜合病院の鹿野先生の

「誤嚥防止手術の実際とその成果」は希望を見出せるお話だと感じました。

 

 経口摂取ができること、発語機能を残存させる方法もあることなど、

は患者さんにとっても望ましいでしょうし、

痰の吸引回数を著しく減らせるということは、

在宅での介護者の疲弊を軽減できるでしょう。

 少し分かりにくいかもしれないのですが、

大原綜合病院のHPの「お知らせ」ページの下の方に、2

0101月の記事で、鹿野先生が昨年末にテレビで紹介されたとの記事がありました。

http://www.ohara-hp.or.jp/medical/general/news/news.html

 

特に女性の方には賛同いただけると思いますが、

美味しく食事ができること、

親しい人たちとおしゃべりすること、は私にとって

欠かせない元気回復方法の一部ですので、

誤嚥を防ぎながらちゃんと口から食べることができること、

発語機能を回復する手術の適応可能性があること、を聞いて、

少しだけほっとしました。ただ、この治療法は、

まだ普及していないとのお話でしたので、もったいないと感じました。

 

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